開催中の展覧会
 2階 前田育徳会尊敬閣文庫分館・第2〜6展示室 12月10日(木)〜2月14日(日)
前田育徳会
尊經閣文庫分館
第2展示室 第3展示室 第4展示室 第5展示室 第6展示室
新春を寿ぐ
新春優品選(古美術)
新春優品選
(絵画・彫刻)
干支の造形
(絵画・彫刻)
新春優品選
(工芸)

干支の造形
(絵画・彫刻)


 第1展示室 (2F)

 開館中常時展示  国宝色絵雉香炉   


 ;特別陳列 生誕400年記念
 四代藩主前田光高を偲ぶ

前田育徳会尊經閣文庫分館
    平成27年10月29日(木)〜12月6日(日)  会期中無休

 本年1月から2月にかけて高山右近没後400年を記念して「高山右近とその時代」を開催しましたが、同様に、徳川家康没後400年、古田織部没後400年、さらには琳派誕生400年などの展覧会が各地で開催されています。そうした桃山時代から江戸時代への大転換期に、加賀前田家4代藩主・前田光高(元和元年1615〜正保2年1645)は、父・加賀藩3代藩主利常と、母・珠姫(2代将軍徳川秀忠の2女で利常の正室)の嫡男として誕生しました。前田家の歴史や文化をたどる際には、3代利常、5代綱紀が中心となり、その狭間に位置する光高は忘れられがちです。それは、本年が生誕400年で没後370年ということから明らかなように、わずか30歳で早すぎる死を迎えたからです。しかしながら、父・利常や嫡男・綱紀の数々の事績に認められるように、光高の人生は短いが、それは意義のある充実したものであったことは、言うまでもありません。
今回の展示では、前田家の文武二道の精神に沿って、光高を紹介します。光高所用とされる甲冑4領が伝世しています。そのうち2領を展示し、加賀藩軍装図録とともに「武」を紹介します。また、光高自筆の「自論記」をはじめ、「論語聞書」や「歌書聞書」、自作とされる「茶杓」などにより「文」を紹介し、30年を太く短く生きた若き藩主の姿を想像いただければ幸いです。


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 石川県の文化財
第2展示室
  平成27年10月29日(木)〜12月6日(日) 会期中無休

 
 石川県には、歴史的あるいは、芸術的に優れた貴重な文化財が数多く伝えられています。そのうち国宝は2件。当館が所蔵する「色絵雉香炉」と白山比咩神社所蔵の「剣 銘吉光」です。重要文化財をみると美術工芸品87件と建造物43件を数えます。この数は富山・福井両県をしのぎ、全国的に見ても上位に位置づけられます。
こうした文化財が石川に伝わるのは、加賀藩主前田家の文化政策が大いに貢献しており、その歴史的背景を基盤とした今日の文化風土は、芸術・文化全般に対する関心の高さを物語っています。前田家が収集し、育成した数々の名品が、時代を超えて今日に引き継がれているのです。また、その歴史的背景を基盤とした今日の文化風土は、芸術・文化全般に対する関心の高さを物語っています。
 当館ではそのような文化財、中でも美術工芸品を中心に収集活動を行い、また保存と活用を目的として県内の社寺や個人の方々から多くの寄託を受けています。本展は、こうした石川県の貴重な文化遺産の一端を広く知っていただくとともに、文化財保護法に定められている寺社が所蔵する国宝・重要文化財の今年度の公開を目的として、11月1日からの文化財保護強調週間にあわせて開催します。
石川県に所在する国宝、その二件を同時に見ることのできるまたとない展観です。ぜひこの機会をお見逃しなく。


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 優品選(絵画・彫刻・書)

第3・6展示室

  平成27年10月29日(木)〜12月6日(日) 会期中無休


 近現代の絵画・彫刻・書から、優品選をご覧いただきます。
 まず、日本画からは羽根万象《眠る子》を紹介します。本作の前にたつとピカソの「バラ色時の時代」を代表する《軽業師の家族》を思い浮かべることでしょう。作者は眠る我が子を抱く素顔の道化師の姿に、親子の情愛を凝縮して描いています。
 油画《ビザンツへのマドリガル》は藤森兼明の大作です。マドリガルとは中世イタリアの多声楽曲。耳慣れない言葉の並びに、すぐには作品のテーマを理解する事が難しいかもしれませんが、そこにはビザンチン美術やキリスト教信仰に対する作者のゆるがせにできない想いが貫かれているのです。
 彫刻は、坂坦道《縛》と、木下繁《裸婦》を紹介します。《縛》は、後手に縛られて立つ男性像で、宗教・社会性をテーマとした作品です。作者は人間をモチーフに、社会問題や物語から広くテーマをとって作品化しています。《裸婦》は簡潔なフォルムに生命感が込められた作品です。作者は表面的な美しさにとらわれず、マッスの触感が形と融合した存在感ある作品を制作しました。
 最後に紹介するのは書《対青軒》です。対青軒は、旧美術館に併設された茶室の名称で俵屋宗達の号にちなんでいます。文字の主は日本画家安田靫彦。茶室のオープンに際して依頼したものです。宗達にふかく傾倒していた靫彦は、宗達作品からゆっくりと筆を進めることを学んだといいます。書も靫彦の鉄線描を彷彿とさせ、その絵を見ているかのようです。

 

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 石川の近代彫刻をたずねて
第4展示室
  平成26年9月27日 土曜日〜10月26日 日曜日 会期中無休


 本展は明治から今日に至る、石川の近代彫刻の歩みを館蔵品と借用優品でたどるもので、本展は特に加賀地区の作家を中心としています。
 展示では、1.近代彫刻の始まり、2.銅像時代の始まり、3.展覧会と近代日本彫刻の模索、4.戦後美術・彫刻の展開、5.素材・フォルムと環境彫刻、以上の5部構成としました。構成1では、明治維新以降、積極的に受容を図った西洋美術・彫刻の普及・発展と伝統木彫の近代化について。2では、西洋彫刻の写実技法を元に本格化した鋳銅製の特定人物の肖像である銅像について。3では、第二次大戦前頃までの近代日本彫刻の模索・形成について展覧会との関わりについて眺めます。4では、戦後顕著となる国際化と美術の多角化の影響を受けた近代彫刻の展開。5では、同じく戦後発展著しい多彩な素材と技法の近代彫刻への影響と公共・環境彫刻の発展について。以上、各時代と画期を眺め、代表的な作品・作家を紹介します。
 さて、わが国近代彫刻の流れの中で、本県彫刻の動きが重要な位置を占めていることが窺われます。明治13年建立の兼六園内、明治祈念之標の日本武尊像は特定人物の銅像で我が国近代銅像の嚆矢です。また明治20年に全国に先駈け創立した金沢区工業学校(現・石川県立工業高等学校)や、昭和21年、終戦の翌年に早くも創立した金沢美術工芸専門学校(現・金沢美術工芸大学)の存在は、当地の美術への関心の高さが窺え、地域の美術・彫刻振興にも大きな影響を与えています。本県を中心とする彫刻の多彩な展開をお楽しみ下さい。

 

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 明治大正の工芸
第5展示室
  平成27年10月29日(木)〜12月6日(日) 会期中無休 

 
 近年、明治期の工芸に注目した展覧会が、たびたび開かれるようになりました。その見どころの中心は、今日見ることの少ない「超絶技巧」の技にあるといえます。当館でも、年に一回程度、コレクション展示室において、明治の工芸を特集展示してきました。今回、明治・大正期に制作された工芸コレクションをまとめて展示し、あらためてその時代の特徴的な技や美をご覧いただきたいと思います。
 「工芸」が、美術の一つのジャンルとして確立していくのは、明治に入ってからのことで、当時の国をあげての殖産興業政策にのっとって、海外の需要を強く意識した表現が、作品制作の上に反映されていくことになります。それがいわゆる「超絶技巧」ということになるわけです。本展の出品作でいえば、春名繁春作《色絵金彩海龍図遊環花瓶》にみられる、東洋風の意匠を金や華麗な色で表現した作品、また、多彩な漆の変わり塗りの技法を駆使して、あたかも写実的な絵画作品のように仕上げた柴田是真作《蒔絵蕗に小鳥図額》、さらに、鉄の板を叩いて成形する鉄打出の至難な技によって、力強い狛犬の大作を造形した山田宗美作《鉄打出狛犬》など、時代の息吹を感じていただくことができるでしょう。

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