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第2回陶芸ビエンナーレ’91

 
会 期 平成3年7月27日〜8月4日
主 催 北陸中日新聞・石川テレビ放送・石川県立美術館
後 援 石川県・金沢市・石川県教育委員会・金沢市教育委員会・NHK金沢放送局・エフエム石川
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   

 わが国の陶芸は優れた伝統と秀でた技術を誇り、国際的にも極めて高い評価を受けている。
 多様化する現代美術の動向に対応し、陶芸部門の新たな可能性を切り開くため、ビエンナーレ方式により、広く全国から作品を公募し、創造性豊かな作家を顕彰すると同時に、現代の日本陶芸の発展に寄与する事を目的にして1989年より開催された展観で、名古屋・笠間・岡山・金沢を巡回して高い評価を得た。
 第1回目の出品者が、作品公募の広報の不徹底などから、愛知県に集中したが、今回は総数こそ前回を下回るものの、32都道府県よりの応募があり、全国的に浸透したものと思われる。
 金沢美大大学院生の池田晶一氏がグランプリを受賞し、小松の田島正仁氏が佳作に入賞するなどして、地元の関心は高かった。

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北陸朝日放送開局記念
加賀の名宝
〜茶道美術を中心に〜
 
 
会 期 平成3年9月1日〜9月10日
主 催 北陸朝日放送・石川県立美術館
後 援 朝日新聞社
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 平成3年秋の北陸朝日放送開局を記念して開催された展覧会であった。
 内容は、サブ・タイトルにもあるように茶道美術が中心であり、出品の道具類も加賀の地に古くから伝わり、秘蔵されてきたものが大半であった。
 中にはわが国の茶道史を語る上で欠くことのできない重要な名品や、茶道界ではつとに知られた逸品も数多く含まれていた。
 茶道美術に関する久々のまとまった大型の展覧会ということで、終日、熱心な茶道ファンでにぎわった。
 石川県が藩政時代以来現代まで、茶道に関して盛んな地域であるということをあらためて認識することができ、今後の当館の展覧会を考える上でもひとつの参考になった。

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アメリカ最古・ワズウォース美術館150周年記念展 
ゴヤからマチスまで
   
会 期 平成3年9月14日〜10月6日
主 催 読売新聞社・テレビ金沢・美術館連絡協議会・石川県立美術館
後 援 外務省・文化庁・アメリカ大使館・石川県教育委員会・金沢市教育委員会・富山県教育委員会・福井県教育委員会・北日本放送・福井放送
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 本展は、アメリカ・コネチカット州ハートフォースにある、アメリカで最も古い歴史と伝統を誇るワズウォース美術館が1996年に公開150周年を迎えるため、それを記念して開催された。
 所蔵品の中から19世紀〜20世紀のヨーロッパ、アメリカ美術に焦点をあてたもので、これだけの作品が日本でまとまって公開されるのは今回が初めてであった。
 「ゴヤからマチスまで」のタイトルが示すように、近代の西洋美術の流れが一目で理解できるように構成されており、なかでもモネ、ルノワール、ゴッホ、ピカソ、ダリなどの作品は優品であった。

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第46回国民体育大会スポーツ芸術競技
−江戸時代から現代まで−
石川県の工芸
 
 
会 期 平成3年10月10日〜10月27日
主 催 石川県立美術館・日本体育協会・日本スポーツ芸術協会・文部省・石川県・金沢市・第46回国民体育大会石川県スポーツ芸術運営委員会 
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 本年度秋の石川国体開催にちなみ、企画した展覧会である。
 石川県は、東京、京都と並び工芸の盛んな地域としてよく知られており、江戸時代より名工を輩出し、現代においても日本芸術院会員や重要無形文化財保持者を筆頭に多くの優れた作家が活躍している。そこで石川県の重要な文化的一面である工芸について、江戸時代以来受け継がれてきた技術の発展と美術的展開を具体的に紹介する目的で開催した。
 第7展示室では江戸時代の各分野の、加賀の工芸に関する名品51点、第8・第9展示室では明治時代以降のいわゆる近現代の各分野の工芸品100点、計151点を一堂のもとに展示した。
 石川県らしい展覧会ということで、県内外から来館された鑑賞者より好評を得、石川県の工芸の奥の深さを知るうえで格好の機会であった。

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宇宙に遊ぶ童心
熊谷守一展
 
 
会 期 平成4年1月4日〜2月2日
主 催 石川県立美術館・読売新聞社・美術館連絡協議会
後 援 NHK金沢放送局・テレビ金沢
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 この展覧会は、当館のほか岐阜県美術館、愛媛県立美術館、天童市美術館の4館による共同企画の展覧会であった。
 熊谷守一は、明治13年、岐阜県付知村に生まれ、昭和52年、97歳の生涯を全うするまでの約80年間、花、虫、鳥など自然のいきものや、太陽、月など自然そのものを、平明でそして最も単純化された色彩と構図で表現した画家で、その独自の画境は、数多くの熱烈な支持者を得ている。
 本展のため、遠く北海道からわざわざ来館したり、2度3度と鑑賞に訪れる人などもあり、1月という季節にも関わらず、非常に熱心な入場者でにぎわった展覧会であった。

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