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2012年9月1日(土)〜10月14日(日) 会期中無休 

須田国太郎展 没後50年に顧みる

須田国太郎展ポスター

 須田国太郎(1891−1961)は明治24年京都市生まれ、京都帝国大学で美学・美術史、関西美術院でデッサンを学んだ後スペインに留学し、帰国後は西洋絵画を基礎に日本独自の油絵を求め、幽玄な作品を独立美術協会展や個展で発表し続けました。
 日本人画家の多くがパリを目指す時代、大正8年にスペインに渡り12年の帰国まで、プラド美術館でティツィアーノやティントレットなどベネツィア派の色彩理論やバロック絵画の明暗法を研究し、またヨーロッパ各地を旅行して新旧の美術の摂取に努めています。
 流行の様式を切り花的に取り入れるのではなく、西洋絵画の根幹から学び、理論と実技を深めて行ったのです。京大講師としてギリシャ彫刻史やルネサンスからバロック美術を講義し、画家として、西洋と東洋の美の総合と超克を目指して研鑽し、動物や社寺といった油絵ではまれなテーマに挑み、精神性の高い作品を数多く描いた須田は、独歩の画家であったといえます。
 
 なお、石川での活動はあまり知られていませんが、終戦直後4ヶ月ほど須田は加賀に滞在し、片山津や大聖寺、那谷寺などの近隣を描き、小松で講演や講習会を行い、また金沢へは愛好した能の鑑賞に出かけるなどしています。この間が石川の美術界において現代美術展の開催や金沢美大創設運動など、大きな転換期であったことは注目されるところです。
 
 本展では没後50年を機に、初期から晩年まで、「法観寺塔婆」、「犬」、「鵜」などの代表作を含む約130点(油彩121点、素描約10点)の作品を通し、深遠な須田国太郎の世界を紹介いたします。

主な展示作品
「アーヴィラ」1920年 京都国立近代美術館蔵、「 発掘」 1930年 京都大学人文科学研究所蔵、「 椿」 1932年 姫路市立美術館蔵、「法観寺塔婆」1932年 東京国立近代美術館蔵、「犬」1950年 東京国立近代美術館蔵、「鵜」 1952年 京都国立近代美術館蔵、「真名鶴」 1953年、「窪八幡」 1955年 東京国立近代美術館蔵

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開館時間 午前9時30分−午後6時 
※入場は閉場時間の30分前まで
休館日 なし、会期中無休
主催 石川県立美術館、日本経済新聞社
特別協力 京都国立近代美術館
関連事業 9月2日(日) 13:30〜
講演会: 「須田国太郎の作風解釈」
講 師:原田平作氏(大阪大学名誉教授)
会 場:当館ホール(定員209名) 聴講無料
  10月6日(土) 13:30〜
谷内直樹ギターリサイタル
スペインのギター名曲をお楽しみください。
会 場:当館ホール(定員209名) 無料ですが整理券が必要です。
応募の詳細は下記の通り往復はがきで当館までお申込ください。
 
往信用の表面には、〒920-0963 金沢市出羽町2-1 谷内直樹ギターリサイタル宛。裏面は申込者の〒番号、住所、氏名 電話番号。
 
返信用の表面には、申込者の〒番号、住所、氏名、裏面は何も書かないでください。当館で応募結果を印刷します。 

応募者多数の場合は抽選となります。
   
お問い合わせ

石川県立美術館 普及課 Tel:076(231)7580


観覧料
観覧料

一般

大学生

高中小生

当 日

1,000円

600円

300円

団 体

800円

500円

200円

2階コレクション展示もご覧になれます(特集「知られざる鴨居玲」など開催)

※団体は20名以上。県立美術館友の会会員は団体料金でご覧になれます。
 

 
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