開催中の展覧会

 第1展示室 (2F)

 開館中常時展示  国宝色絵雉香炉、重文色絵雌雉香炉    

 秋の優品選  第2・3・4・6展示室
  平成23年9月11日(日)〜10月23日(日) 会期中無休     

 
【第2展示室 古美術】
 今回の特集は、当館の所蔵品から特に展示の要望が強いジャンル、作品を選びました。最初は久隅守景の「笹に兎図」です。この作品は、今年の干支として今年度の石川県立美術館友の会会員証に使用された他、当館ミュージアム・ショップで販売している絵はがき、クリアファイル、一筆箋にも使用され好評を博しています。守景といえば「四季耕作図」ということで、今回は個人蔵の重 要美術品と、人気の高い館蔵の重要文化財を前・後期でそれぞれ展示します(展示替10月2日)。
 続いて加賀蒔絵の名品として、初期五十嵐様式の貴重な作例の「蒔絵住吉図硯箱」、名工五十嵐道甫の作と伝えられる「蒔絵螺鈿秋月野景図硯箱」、「蒔絵菊慈童図薬籠箱」(以上石川県指定文化財)。同じく加賀蒔絵で重要な名工清水九兵衛作と伝えられる重文「蒔絵和歌の浦図見台」、前田家に伝来した「蒔絵亀図鞍・鐙」以上を会期を通して展示します。
 石川県立美術館といえば琳派とおっしゃるかたも多いと思います。今回は本阿弥光悦の「薄木版 詩歌」、俵屋宗達の「槇檜図」(後期のみ)、尾形光琳の「蒔絵螺鈿白楽天図硯箱」(以上県文)他 を展示します。その他に重要文化財「緑地桐鳳凰文唐織」、県文の伝岩佐又兵衛作「源氏物語図」なども加え、室町から江戸時代の美術工芸の精華を一堂に展示します。

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【第3・4・6展示室 近現代純粋美術】
 日本画では屏風と軸、額装を織り交ぜ、木島桜谷「咆哮」、橋本関雪「八仙人図」といった六曲一双屏風の大作、今尾景年「古樹木兎図」、前田青邨「鮒」などの小動物を描いた佳品の軸物、額装では石川義「山里」、西山英雄「残照」、曲子光男「流」などの大作と、玉井敬泉「山の秋」など、「秋」にちなんだ作品を展示します。
 油彩画では、鴨居玲が「蛾と老人」「教会」「1982年 私」と年代を追って3点。「蛾と老人」は昭和43年の作品で、鴨居が自己のスタイルを決定した時期の代表作です。「教会」は53年、扉も窓もない巨大な教会が宙に浮かぶシュールな作品です。金沢美大で鴨居を教えた高光一也は、ボリューム溢れる27年の「裸婦」と円熟期の「カサブランカ」、宮本三郎は晩年の代表作「裸女達に捧ぐ」と「熱叢夢」。また高光と宮本については以前金沢駅のコンコースを飾っていた大壁画「森の精」と「加賀獅子舞」を特別展示します。
 彫刻では明治以降現代までの石川彫刻の流れを、吉田三郎「山羊を飼う老人」、松田尚之「人魚」、木下繁「裸婦」、長谷川八十「軍鶏」、高橋清「人とトラロック」などの大家の代表作と梶本良衛、清水良治、山下晴子など現在活躍中の作家の作品で網羅します。

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