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コレクション展 新春優品選 能面・能装束 2017年12月23日(土) ― 2018年2月5日(月)
概要
『新春優品選』として、能面と能装束を中心に紹介します。
江戸時代後期、十一代将軍家斉が宝生流を贔屓としたことから、宝生流は綱吉時代と並ぶ隆盛期を迎えます。その象徴が江戸時代最後の勧進能である「弘化勧進能」(嘉永元年)でした。
当時の大夫は十五世友于。江戸筋違橋御門外で行われたのべ15日間の勧進能には、57,000人以上もの見物客が集まりました。人気の高さを示すように、勧進能の様子は絵巻や摺物として出回ります。石川県立歴史博物館所蔵の《宝生友于勧進能興行絵巻》(二巻)はそのひとつで、舞台だけでなく、桟敷や楽屋の賑わう様子を伝えます。
家斉の21女偕(溶姫)を室とした前田斉泰は、江戸滞在時にしばしば友于より能の指南を受けます。特に、嘉永4年(1851)は共に演じ、許状をもらい、新たな能の創作にも着手するのです。
翌年、能『来殿』はできあがります。前田家が家祖として崇める菅原道真の没後950年にあわせてつくられた『来殿』は、道真が鳴雷として鬼神姿で登場する『雷電』を改め、「中将」の面をつけた高貴な貴公子姿の「大冨天神」としたのです。
道真の命日にあたる2月25日、『来殿』は披露されました。『来殿』は今日も宝生流の現行曲ですが、当時の詞章は現在と異なります。前田土佐守家資料館所蔵の《来殿》は、創作当時の詞章で書かれた貴重な本です。
本特集では、能面6点と能装束5点だけでなく、こうした能楽資料もあわせて紹介します。
開催日時
2017年12月23日(土) ― 2018年2月5日(月)
9:30 ― 18:00(入場は17:30まで)
休館日:12月29日~1月3日
観覧料
観覧料 | 一般 | 大学生 | 高校生以下 | 65歳以上 |
---|---|---|---|---|
個人 | 360円 | 290円 | 無料 | 290円 |
団体 | 290円 | 230円 | 無料 | 290円 |
※団体は20名以上。65歳以上の方、県立美術館友の会会員は団体料金でご覧になれます。
また、身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を持参の方、付き添いの方は無料です。
作品紹介
- 《鶸茶地型紙花紋散縫箔》ひわちゃじかたがみはなもんちらしぬいはく
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