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学芸員コラムColumn

2017年6月7日展覧会#27 謎多き画家 池田瑞月 その1

池田瑞月

 現在第6展示室で開催中の「日本画家 池田瑞月」。瑞月は本県において、近年まで謎多き画家でした。いえ、今なおわからないことが多い。
 『新加能画人集成』という本をご存知でしょうか。平成2年に金沢市が「市制百周年」を記念し発行した本です。おもに近世から近代に活躍した石川県ゆかりの画人(絵師、画家)を網羅しており、県内で日本画を研究する者にとってはバイブルともなるものです。しかし、そこには瑞月について『生没年不詳(19世紀~20世紀)』また、『近代に活躍した画家にもかかわらず瑞月については基本的な面で不明な点が多く、今後の調査が必要である。』とも記してあります。
 瑞月がこのように多くの謎を抱えた画家となってしまったのは、画家としての瑞月の生き方に理由があるようです。瑞月について見えてきたことを、連載ですこし追ってみましょう。(学芸専門員 前多武志)

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