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海のシルクロード
古代シリア文明展
          
   
会 期 平成元年9月9日〜9月27日
主 催 NHK、NHKサービスセンター、石川県立美術館
共 催 石川県・金沢市・石川県教育委員会・金沢市教育委員会
後 援 外務省・文化庁・シリアアラブ共和国大使館・日本シリア友好協会・北國新聞社
展示室 第8・第9展示室使用
   
 シリアはオリエント文明の十字路として、メソポタミア、エジプト、地中海の諸文明の影響を受け、豊穣で多彩な文化を展開してきた。その結果を、どの国にも例を見ない見事な遺跡として今日に伝えている。
 本展は、NHKの報道番組「海のシルクロード」制作中に、シリア・タルトス沖合で偶然に発見された『アンフォラ型の壺』を中心に、遺跡と関連する考古遺物や歴史遺産で、古代シリアの文明の姿、その中に生きた人間のくらしを見せようとする展観で、全国8会場のうち、日本海側唯一の会場として本館で開催された。
 NHKの映像を駆使した展示、放送を通じての徹底した広報とが相まって、近年には見られない多くの鑑賞者があった。

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豪華・絢爛たる桃山絵画の粋
名古屋城障壁画名作展
 
 
会 期 平成元年10月1日〜10月29日
主 催 石川県立美術館・名古屋城管理事務所
後 援 NHK金沢放送局
展示室 第2・第6・第7・第8・第9展示室使用
   
 名古屋城は、徳川幕府による全国統一の重要な拠点として、桃山時代の慶長末年に築営されて以来、壮大な規模と威容をもって君臨してきた名城であった。
 殊に本丸御殿を飾った障壁画の数々は、表向きといった諸機能や格式に応じて走獣・花鳥・人物・山水などの諸画題が、狩野探幽をはじめとする優れた狩野派の画人たちによって描かれ、内部空間を見事な諧調で仕切っていた。これら障壁画の大部分は第2次世界大戦での焼失を免れて現存し、一部は再建された名古屋城天守閣で公開されている。
 本展は、昭和25年東京国立博物館で公開されて以来の全貌の公開展で、近世初期障壁画の豪華絢爛な姿を鑑賞するにはまたとない機会であり、全国から多くの専門家が訪れて高い評価を受けた展観であった。

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サントリー美術館所蔵
日本のやきもの展
   
会 期 平成2年1月5日〜1月28日
主 催 石川県立美術館・サントリー美術館・北國新聞社
後 援 NHK金沢放送局
展示室 第8・第9展示室使用
   
 サントリー美術館は、昭和36年の開館以来、「生活の中の美」を基本テーマとして、わが国の生活に深く結びついた美術工芸を中心に収集し、それらを今日的な視点でとらえ直すというユニークな展示活動を行っている美術館である。
 本展は、同館が近年コレクションの充実に力を注いでいる「日本のやきもの」の分野から、優品100点を厳選し構成した展観であった。
  同館の収蔵品の一部は、当館の企画展の中で間々紹介されることはあったが、このような日本陶磁史を概観するような形での大量の出品展示は初めてであり、しかも九谷を中心とするやきものの本場での展示と、最近の陶芸ブームとが相まって関心を呼び、冬の季節ではあったが多くの入場者があった。

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中華人民共和国 南京博物院名宝展
 
 
会 期 平成2年3月3日〜3月25日
主 催 北陸中日新聞・石川テレビ放送・石川県立美術館
後 援 外務省・文化庁・中国大使館・石川県・富山県・福井県・金沢市各教育委員会・NHK金沢放送局
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 南京博物院は、中国長江下流域に花咲いた江南文化の歴史的優品を数多く収集している国立の歴史博物館で、黄河文明の優品を収集している北京の故宮博物館と並ぶ中国を代表する博物館として広く知られている。
 本展は、その数約40万点といわれる収蔵品の中から、中国江南文化の歴史的な成果を概観できるよう構成した展観で、とくに中国明時代の南画の宝庫として知られる収蔵品の中から厳選された絵画の優品は、鑑賞者に深い感銘を与えた。
 特別出品として、近年発掘された「広陵王璽」の金印が話題を呼び、多くの入場者があった。
  なお本展の出品作品の選定に当たって、当館副館長嶋崎丞(平成2年当時)が南京博物院へ直接出張し、博物院側学芸員と協議のうえ決定したものであった。

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−文化財保護法施行40周年記念−
石川県の文化財展Ⅰ
 
 
会 期 平成2年4月23日〜5月13日
主 催 石川県立美術館
後 援 北國新聞社・NHK金沢放送局
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 文化財保護法施行40周年を記念し、企画した特別展である。展示室のスペースの関係上、春季と秋季の2回に分けて開催し、本展は、その春季展で79点を公開した。
 その内訳は、国宝1点、重要文化財27点、石川県指定文化財51点であり、種類別では絵画23点、書跡・典籍24点、彫刻5点、工芸品26点、考古資料1点である。
 北陸最古といわれる内浦町薬師寺の「銅造如来及び両脇侍像」や大型の仏像である羽咋市正覚院の「木造阿弥陀如来坐像」、茶道界では著名な北陸大学の「備前矢筈口耳付水指」などの優れた文化財が多く出品された。
 秋季とあわせ、これだけまとまって石川県関係の指定文化財を鑑賞する機会は、よほどのことがない限りなく、その意味でも好評を博した。

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