わが国の陶芸は優れた伝統と秀でた技術を誇り、国際的にも極めて高い評価を受けている。 多様化する現代美術の動向に対応し、陶芸部門の新たな可能性を切り開くため、平成元年からビエンナーレ方式で、広く全国から作品を公募し、創造性豊かな作家を顕彰すると同時に、現代の日本陶芸の発展に寄与することを目的にして開催された展観で、名古屋・金沢・岡山・東京の4会場を巡回して高い評価を得た。 ただ立ち上がりが名古屋であったこと、作品公募の広報が十分でなかったことなどから、出品者の多くが愛知県に集中し、京都、北陸、九州という窯業生産の伝統地域からの参加が少なかったという反省点が認められた。