12
 石川県作家選抜美術展
 −新進・中堅作家を中心として−


 
会 期 昭和60年1月23日〜2月11日
主 催 石川県立美術館
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   

 今日に美術界は、複雑化する現代社会を反映して、ますます多様化の方向や内容を有し、また芸術概念に変化や表現材料・技法の多様化にともない、従来からの各分野の区分でさえ次第に不明確となり、互いに滲透しあっているのが現状である。
  こうした状況にあって、本県の美術の動向の熟視と今後の美術創作活動の向上発展に資するため、本展を企画開催することになった。
 作家の選抜は、当館の自主性を打ち出すために、当館の学芸員の眼で、県内在住および県外で活躍している本県ゆかりの主として若手・中堅作家の中から、原則として昭和57・58年度にわたって発表された作品を選抜して開催した展観であった。保守性の強い本県の美術界に少なからず刺激を与えた展観であったと思われる。
前のページに戻る


12
 富士美術館名品展

 
 
会 期 昭和60年4月26日〜5月19日
主 催 石川県立美術館
協 賛 富士美術館
後 援 NHK金沢放送局・北國新聞社・北陸放送
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 美術館相互の交流を目的とした展観であった。
 富士美術館は、昭和48年5月、富士山を仰ぐ風光明媚の地である静岡県富士市に開館し、日本・東洋・西洋の古今にわたる美術品を幅広く収集・保管・展示し、わが国の美術に関する教育活動を積極的に推進していることで知られている。
  本展はこうした分野の中から、日本画、西洋および日本の油彩画、中国および西洋の陶磁器、中国の漆工の部門にしぼり、名品100点を精選して構成・展示したもので、なかでも中国と中近東の陶磁は圧巻であった。多くの入場者があり、好評を得た展観であった。

前のページに戻る

13
 「日本の四季」名作展


 
会 期 昭和60年6月2日〜6月30日
主 催 読売新聞社・石川県立美術館
後 援 文化庁・石川県教育委員会・金沢市教育委員会
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   

 「四季おりおり」ということばが実感として味わえるほど、日本は春夏秋冬、季節の移り変わりに恵まれている。そして古今を問わず、人はその自然の美しさに感動し、ある人は絵に、ある人は詩歌に託して表現し、多くの名作を残している。 このように日本人の美意識は、季節とともに変化する自然が産み育ててきたものということができる。
  本展は、昭和50年2月から読売新聞日曜版に、カラー「日本の四季」というテーマで掲載された写真の原画のうち、日本を代表する作家の名作64点を選んで展示したもので、日本の近現代の巨匠の絵画を鑑賞するには絶好の機会であった。

前のページに戻る


14
  ニューヨーク・バークコレクション
 日本美術名品展


 
 
会 期 昭和60年7月13日〜8月11日
主 催 北陸中日新聞・石川テレビ放送・中日文化センター・北陸中日新聞社会事業団・石川県立美術館
後 援 外務省・文化庁・アメリカ大使館・石川県・石川県教育委員会・金沢市・金沢市教育委員会
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 アメリカにおいて、日本の美術に対する関心は近年ますます高まり、個人の収集も盛んに行われている。 こうしたなかで「バーク・コレクション」は、質量ともに日本美術の傑作からなるコレクションとして知られている。
 このコレクションは、アメリカでも数度巡回展の形で公開されたことがあるが、ふだんは一般に公開されておらず、今回のように日本の5ヶ所で大々的に里帰りし、多くの日本美術が公開されるのは初めてである。
 これらの作品の大部分が第2次世界大戦後、日本から流失したものであることを知って多大の反響を呼び、多くの鑑賞者があった。

前のページに戻る

  15
 
人間国宝 匠のわざ
 重要無形文化財の人々


 
 
会 期 昭和60年9月28日〜10月27日
主 催 石川県立美術館
後 援 文化庁・日本工芸会
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 わが国には、世界に誇れる卓越した伝統工芸の技がある。こうした伝統工芸の技術は、第2次世界大戦後の社会・経済の急激な変動と、生活様式・習慣の変化に伴って、急速に消えゆく局面に遭遇した。
 そこで昭和25年に制定された文化財保護法で、それらの技を無形文化財として保護することになり、29年の文化財保護法の改正で、重要無形文化財、いわゆる人間国宝の制度が設けられた。
 本展は、この制度が始まって以来の物故者を含めての個人81名、団体11団体の作品を、全分野にわたって150余点を展示したもので、こうした形での総合展観は、この制度が始まって国内では初めての展観で、多くの鑑賞者があった

前のページに戻る