田中丸コレクション
 九州古陶磁名品展

          
   
会 期 昭和59年4月20日〜5月13日
主 催 石川県立美術館
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 九州は陶磁のふるさとといわれ、特に北部九州は古くから中国、朝鮮の大陸文化の窓口であり、またヨーロッパへの窓口でもあった。
  そのような状況のなかで九州各地の窯業は見事に開花し、なかでも肥前有田郷(佐賀県有田町)ではわが国最初の磁器焼成に成功したことは特筆すべきことであり、本県の古九谷創設に対しても強い影響を与えていることは広く知られている。
 本展は、わが国の桃山から江戸前期にいたる九州各窯の展開の姿を示す古陶磁の名品コレクションとして名高い「田中丸コレクション」を、北陸の地で初めて公開した展観で、九州とならんでわが国の窯業生産地として知られる石川県にとって、多くの反響を呼んだ展観であった。

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第2回全日本伝統工芸選抜作家展


 
会 期 昭和59年6月16日〜7月2日
主 催 石川県立美術館・毎日新聞社
後 援 文化庁・福井県・福井県教育委員会・富山県・富山県教育委員会
展示室 第7・第8・第9展示室使用
 わが国工芸界の第一線で活躍する作家の代表作を一堂に集めた展観で、昨年度に引き続き第2回目を迎えた。
 本展は、陶磁、染織、金工、漆芸、木竹工、人形、七宝、ガラス、象牙、瑪瑙、截金、紙芸など、わが国工芸の全分野にわたり、日本工芸会、日本新工芸家連盟、日展などの諸団体、無所属の作家約250名が垣根を越えて本展のために制作した技と芸の力作の展観であった。
  選抜作家以外に、文化勲章受章者、文化功労者、日本芸術院会員、重要無形文化財保持者等の巨匠の作品も同時展示されたので、わが国工芸の最高の技と芸の伝統美を鑑賞するには最高の内容であったといえよう。

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近代彫刻の巨匠
 マイヨール展

   
会 期 昭和59年8月4日〜8月27日
主 催 北陸中日新聞・マイヨール美術館・石川県立美術館
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 ロダン、ブールデルとともに近代彫刻の三巨匠と呼ばれるマイヨールは、ロダンの造形を乗り越え、20世紀彫刻の道をひらき、大きな影響力を保持していることは広く知られている。
 本展は、パリのマイヨール美術館開設記念とマイヨール没後40年を記念して開催された展観で、ディナ・ヴィエルニ財団をはじめとするフランスの所蔵家および国内主要美術館所蔵の代表作を中心とし、油彩13,彫刻62、素描44,版画16,タピスリー資料4と、これまで公開されなかった領域まで含めて139点で構成した展観で、名実ともに巨匠マイヨール芸術の全貌を紹介した総合展であった。

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 高光一也展

 
 
会 期 昭和59年9月1日〜9月30日
主 催 石川県立美術館・北國新聞社・石川県美術文化協会
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 高光一也氏は、芸術院会員、日展顧問として活躍された、石川県美術界の重鎮で当館の開館を祝して自作100余点を寄贈された。
 59年は同氏の喜寿の年であり、これらを記念して本展が開催された。
 高光氏は、画家であると同時に、真宗大谷派専称寺の住職として、仏教が人間にとって「生きる知慧」であることを説き続けられているが、制作活動もそれを裏づけるかのごとく、「人物」が常にテーマの中心となって貫かれている。
  本展は高光氏の初期から最新作にいたる代表作80余点を一堂に集めた回顧展で、人物という同一のテーマを作者がいかに多様多彩に描き続けてきたかを理解するには最高の展観であり、地元石川県にファンの多い作家だけに、多くの鑑賞者があった。

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10開館一周年記念
 桃山時代を中心とした 障屏画名作展

 
 
会 期 昭和59年10月5日〜10月28日
主 催 石川県立美術館
展示室 第2・第6・第7・第8・第9展示室使用
   
 当館開館から一周年を記念して開催した展観であった。
 新館になってから壁面ケースの延長も長くなり、かねて開催するべく種々準備をしており、一周年を飾るにふさわしい豪華な内容ということで本展が開催された。

 当館は旧館時代より日本のすぐれた古美術を積極的にとりあげてきたが、本展は日本美術史上最も活力にあふれた桃山時代、なかでも絢爛豪華な襖絵や屏風絵、とくに狩野永徳、海北友松、長谷川等伯、狩野山楽、初期風俗画などの名作を一堂に公開した展観で、近年こうした展観が開催されることがなく、今後も極めて少ないと予想されるだけあって全国から多くの鑑賞者があり、とくに専門家からの高い評価を受けた展観であった。

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