開館記念
日本美の心 花鳥風月展
−古典と現代−
   
会 期 昭和58年11月13日〜12月4日
主 催 石川県立美術館
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 日本美術の特質は、豊かな自然観と密接なかかわりあいをもって展開しており、自然美を通して人間の心を表現することを目的としているといっても過言でないと思われる。そして自然美−四季の風情−を表現することばに「花鳥風月」があるように、日本美の根底には、花鳥風月の心が脈々と流れているということができる。
 日本の美術を長年とりあげてきた当館では、新美術館開館に当たり、こうした日本美の特質である花鳥風月の心を、古典と現代の作品を通して明らかにしようとするもので、開館を飾るにふさわしい豪華な展観であった。新美術館ということも手伝って、全国から多数の鑑賞者があった。

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開館記念シリーズ
ルノワール展
 
 
会 期 昭和58年12月7日〜12月25日
主 催 北國新聞社・石川県立美術館
展示室 第8・第9展示室使用
   
 日本人に最も親しみのあるフランスの印象派の画家ルノワールの展観であった。ルノワールの展観は第2次世界大戦後数多く開催されているが、本展はそうした名作中心の展観ではなく、いままでに日本に紹介されていない小品にスポットをあてた構成であった。石川県には多くの洋画家が在住するが、そうしたひとびとにとっては、小品を描く作家の心がくみとれた展観であった。

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開館記念シリーズ
第1回全日本伝統工芸選抜作家展
   
会 期 昭和59年1月4日〜1月29日
主 催 石川県立美術館・毎日新聞社
後 援 文化庁・福井県・福井県教育委員会・富山県・富山県教育委員会
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 工芸の盛んな石川県にあって、当館は工芸で特色をもつ美術館造りを基本的性格の一つに掲げている。そこで開館シリーズの一つとして工芸展を開催すべく企画されたのが本展であった。本展は日本の各工芸会派が垣根を超えて参加出品した選抜展で、戦後こうした形で工芸展が開催されたのは初めてであった。ただ日本現代工芸美術家協会の参加のみが得られなかったのは残念であった。作品はいわゆる伝統的なものから前衛的なものまでと範囲が広くいきいきとした感じであった。

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開館記念シリーズ
ルーベンス、ドラクロワからコロー、ルドンまで ボルドー美術館展
 
 
会 期 昭和59年2月3日〜2月27日
主 催 北陸中日新聞・石川県立美術館
展示室 第7・第8・第9展示室使用
   
 ボルドー美術館は、ナポレオンの「美をすべての人々と分かちあいたい」との思いから、1801年の美術館制度の布告により地方の15都市に設立された美術館の一つである。パリからの数次にわたっての分配された美術品と当地で収集された美術品とによって構成され現在約3000点が収蔵されている。特色は17世紀のフランドルとオランダの絵画、18〜19世紀のヨーロッパ絵画、フランス印象派以降のこの地方出身の画家のものに大別され、本展はそうした中からヨーロッパ絵画の流れを総合的に鑑賞できるよう構成された展観であった。

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開館記念シリーズ
ジヴェルニー時代のコレクション展
モネと浮世絵


 
会 期 昭和59年3月1日〜3月25日
主 催 読売新聞社・石川県立美術館
展示室 第8・第9展示室使用
   
 ルノワールと並んで印象派を代表するのがクロード・モネであることはよく知られている。モネは43歳の時自宅に日本式の庭園を作り、また居室や食堂に蒐集した日本の浮世絵や陶磁器を飾り、日本的雰囲気のなかで「睡蓮」をはじめとする名作を描いたといわれている。このようにモネの制作の心には「日本的なもの」が大きく左右していることは、彼の作品から十分知ることができるが、本展はモネのジヴェルニー時代に彼が収集した浮世絵と油彩画を展示することによって、モネのもつジャポニズムをみようという展観であった。

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