大乗寺の文化財
 第2展示室
  平成26年11月27日木曜日〜12月23日火曜・祝日 会期中無休   
 加賀の古刹として知られ、曹洞宗第二の本山とも言われる大乗寺の文化財を紹介します。
 金沢市長坂の大乗寺は、加賀の守護富樫家尚の創建で、鎌倉時代末、永平寺より招かれた徹通義介が野市(現在の野々市)の真言寺院を禅寺として開山しました。このとき徹通は道元の伝来した数々の文化財を大乗寺に持ち込みました。今回展示する『佛果碧巌破関撃節』(一夜碧巌集)や『支那禅刹図式』(寺伝五山十刹図)はその代表的なものです。
  その後、永光寺・総持寺の開山でもある瑩山紹瑾や明峯素哲の時期に基礎が築かれ、室町時代
には足利幕府の祈願寺として寺領・屋敷が安堵されました。しかし一向一揆によって保護者である富樫氏を失い、その一揆を平定した柴田勝家の兵火によって、堂宇も焼失してしまいました。その後、加賀藩の時代になって復興され、金沢木の新保(現在の金沢市本町)に移転・再興されました。さらに本多政重により、本多家下屋敷の隣接地である石浦大乗寺坂(現在の本多町)に移転します。さらに二十八世明州珠心の時、藩より与えられた現在の地に移転し、今日に続いています。
 現在、当館に一括寄託される大乗寺の文化財は、古文書・絵画・工芸の類などですが、今回はそれらのうちより、重要文化財をはじめ25点の文化財を展示します。

指定 作品名 作者など 年代 員数
1 重文 佛果碧巌破関撃節上・下(一夜碧巌集) 希玄道元 鎌倉13世紀 2冊
2 重文 羅漢供養講式稿本断簡 希玄道元 鎌倉13世紀 1巻
3 重文 韻州曹溪山六祖師壇経   鎌倉13世紀 1帖
4 重文 三代嗣法書 徹通義介・螢山紹瑾・明峯素哲 鎌倉〜南北朝 14世紀 1巻
5 重文 支那禅刹図式(寺伝五山十刹図)   鎌倉13世紀 2巻
6   正法眼蔵嗣書断簡 希玄道元 鎌倉13世紀 1幅
7   足利尊氏他 教書、安堵状   室町 14〜16世紀 1巻
8   綸旨  永正14年  勅願寺を賜う   永正14年 1幅
9 県文 開山 徹通義介頂相 菊堂祖英 永享6年 1幅
10 県文 三世 明峯素哲頂相   室町 15〜16世紀 1幅
11   十四世 虎室春策頂相   桃山 17世紀 1幅
12   二十六世 月舟宗胡頂相   江戸 18世紀 1幅
13   達磨図    室町 16世紀 1幅
14   維摩居士図 矢田四如軒 江戸 18世紀 1幅
15 県文 十六羅漢図 長谷川左近 江戸 17世紀 12幅の4幅
16   花車図   江戸 18〜19世紀 6曲1双
17   堆朱香盒   明 15世紀 1合
18   蒔絵竹図硯箱   桃山〜江戸 17世紀 1合
19   屈輪八角硯箱   明 15世紀 1合
20   天童如浄の払子   宋 12〜13世紀 1柄
21   希玄道元の払子   鎌倉 13世紀 1柄
22   弧雲懐弉の払子   鎌倉 13世紀 1柄
23   徹通義介の払子   鎌倉 13〜14世紀 1柄
24   瑩山紹瑾の払子   鎌倉 14世紀 1柄
25   菊形如意 武田友月 江戸 19世紀 1柄

古九谷
 No.  指定 作品名    制作年代 
1 重美・県文 色絵布袋図平鉢 古九谷 江戸17世紀
2 県指定文化財 色絵鳳凰図平鉢 古九谷 江戸17世紀
3 県指定文化財 色絵鶉草花図平鉢 古九谷 江戸17世紀
4   色絵海老藻文平鉢 古九谷 江戸17世紀
5 県指定文化財 色絵百花散双鳥図平鉢 古九谷 江戸17世紀
6   色絵牡丹文平鉢 古九谷 江戸17世紀
7 県指定文化財 青手樹木図平鉢 古九谷 江戸17世紀
8   青手椿図平鉢 古九谷 江戸17世紀
9   青手老松図平鉢 古九谷 江戸17世紀
10   青手図罌粟図平鉢 古九谷 江戸17世紀
11 県指定文化財 青手桜花散文平鉢 古九谷 江戸17世紀
12   青手葡萄図平鉢 古九谷 江戸17世紀
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