美術館での作品鑑賞が初めての方々にも気軽に鑑賞いただける、夏休み親子で楽しむ美術館。この展示室では、作品や作者についての解説を聞くなどの知識を学ぶ受け身な鑑賞ではなく、鑑賞いただく皆さんの作品をみて感じる「心」に重点を置き、能動的な参加を通して作品への興味を持ってもらう鑑賞方法を提案しています。

　今年の夏休み親子で楽しむ美術館のテーマは、「みる・きく・かたる」。一昨年は「さがしてみよう」のテーマで、さがすという活動を通して“よ−くみること”を、昨年は「きこえてくるよ」のテーマで、作品から感じる音やセリフを想像する“作品からきくこと”を体験していただきました。そして、今年は人をテーマにした展示室で、作品をよ−くみて、登場人物の声に耳を傾け、さらに、その登場人物に語りかけてみようという内容です。　展示室での具体的な鑑賞方法をご紹介いたしましょう。まずは、展示室で好きな作品を見つけてみましょう。好きな作品を見つけることは、作品の世界に入り込み展示を楽しむ第一歩となります。その作品をよーくみて、どんな場面か考え、鑑賞される方の想像力で作品の登場人物のセリフを考えたりして、その作品の登場人物の気持ちになってみます。最後は、鑑賞者の皆さんが、その登場人物に語りかけてみます。皆さんの作品への語りかけを書くセリフカードご用意し、展示室内のボードに貼ることが出来る参加型の展示となっており、作品への語りかけをそれぞれの心のつぶやきで終わらせず、交流できる一味違った展示室です。この夏、美術館で作品の登場人物たちと対話をしてみませんか？