コレクション展示−油彩   

 
第3展示室
 特集 知られざる鴨居玲
  平成24年9月1日(土)〜10月21日(日) 会期中無休     
鴨居展会場鴨居玲知られざる

鴨居展会場  鴨居玲の絵にはある種のイメージがついて回 ります。暗い、重い、怖い、人によってはおど ろおどろしい、あるいは芝居がかっている。で すが、鴨居の書いた文章を読んでみると、ユー モアのある、ひょうきんな、そして暖かい人柄 だと感じます。当館の持っている鴨居資料の中 に九州のある大学の講師として学生達と交流し ている写真があります。それなどはまさにはじ けてるとしかいいようのない、朗らかに笑う鴨 居の姿が写されていて、この様な表情をされる 人なのかと驚いたものでした。
 以前に「アトリエの鴨居玲」という展示を 行ったことがありました。それは鴨居が愛用し ていた椅子やソファ、机、テーブルなどの家具 を展示室に持ち込み、椅子に座り、机に手をか けながら、作品をご覧いただくという趣向で 行ったもので、鴨居ファン垂涎の企画といえた のではないでしょうか。
 毎朝の点検時に椅子に座って、テーブル越し に「望郷を歌う」やイーゼルに掛けた赤いピエ ロの自画像などを見ていうと、「ダイジョウブ ダヨ」という声を聞いた思いがしたものでし た。鴨居の人気、それは一見おどろおどろしい 絵が発する暖かみにあるのだと感じた次第で す。
 さて、今回の特集では、これまで紹介せずに きた制作途上の鴨居の絵や、書き付け、遺品な どを館蔵の代表作と交え、鴨居の人柄、制作意 図や創造の過程などを示せればと思っていま す。ご期待下さい。

 特集 知られざる鴨居玲
作者名 作品名 西暦 制作年 初出展 受賞
油彩
1 鴨居 玲 時計 c.1962 昭和37年頃  
2 鴨居 玲 マネキン c.1962 昭和37年頃  
3 鴨居 玲 蛾(蠢) c.1962 昭和37年頃  
4 鴨居 玲 赤い老人 1963 昭和38年  
5 鴨居 玲 群がる 1966 昭和41年  
6 鴨居 玲 トランプ 1966 昭和41年  
7 鴨居 玲 静止した刻 1968 昭和43年  
8 鴨居 玲 蛾と老人 1968 昭和43年  
9 鴨居 玲 村の教会 1969 昭和44年  
10 鴨居 玲 おばあさん(B) 1973 昭和48年  
11 鴨居 玲 教会 1976 昭和51年  
12 鴨居 玲 ETUDE(A) 1978 昭和53年 第1回明日への具象展
13 鴨居 玲 石の花 1979 昭和54年  
14 鴨居 玲 雪と鳥 於能登輪島 1980 昭和55年  
15 鴨居 玲 望郷を歌う(故高英洋に) 1981 昭和56年  
16 鴨居 玲 1982年 私 1982 昭和57年  
17 鴨居 玲 蜘蛛の糸 1982 昭和57年
18 鴨居 玲 酔って候 1984 昭和59年  
19 鴨居 玲 肖像 1985 昭和60年  
素描     
20 鴨居 玲 自画像 1949 昭和24年  
21 鴨居 玲 1967 昭和42年  
22 鴨居 玲 街の楽士 1975 昭和50年  
資料     

 鴨居資料 制作途中でアトリエに残されていた油絵 17点    

他者が鴨居玲と鴨居羊子描いた作品     
23 遠田運雄 憩う 1948 昭和23年  
 
油彩コレクション展示 第3展示室
作者名 作品名 西暦 制作年 初出展 受賞
1 円地信二 毛皮の椅子 1984 昭和59年 第70回光風会展
2 高光一也 馬に凭る(B) 1980 昭和55年 第66回光風会展
3 竹沢 基 白い椿 1984 昭和59年 第70回光風会展
5 藤森兼明 アドレーション・ミトロポリス 2002 平成14年 第34回改組日展
6 南 政善 バリ島の踊り 1975 昭和50年 第7回改組日展
7 宮本三郎 加賀獅子舞 1959 昭和34年  
8 宮本三郎 花と裸婦 c.1969 昭和44年頃  
9 宮本三郎 裸女達に捧ぐ 1969 昭和44年 第23回二紀展
11 吉田冨士夫 催眠術(振子) 1986 昭和61年 40周年記念二紀展
油彩コレクション展示 第4展示室
作者名 作品名 西暦 制作年 初出展 受賞
1 田井 淳 遠い影’94-Ⅱ 1994 平成6年 第62回独立展 独立賞
2 西田洋一郎 線の領域への風景 1992 平成4年 第3回石川県作家選抜美術展
3 藤本東一良 ニースの灯台 1982 昭和57年  
4 前田さなみ 見透せぬ窓A 1988 昭和63年 第56回独立展 独立賞
5 村田省蔵 凛として 2009 平成21年  
 
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