新春を寿ぐ−天神画像を中心に−
前田育徳会尊經閣文庫分館
 平成25年1月4日(金)〜2月11日(月・祝) 会期中無休 

  前田育徳会尊經閣文庫分館では、「新春を寿ぐ」と題した展示を行います。新たなる年の始まりにあたり、天神画像のほか、茶道具、文房具などをご覧いただきます。
 前田家では、早くより天神信仰を行っていたと思われますが、三代藩主利常の時代、幕府あてに家格や家系を提出した「寛永諸家系図伝」で、菅原道真を祖とすると主張しています。また、京都・北野天満宮を崇敬していた利常は、明暦3年(1657)小松に北野天満宮の四分の一の規格の小松天満宮を建立しました。この時、後水尾上皇から宸筆の色紙が認められる天神画像が贈られ、以後前田家の至宝として崇拝されてきました。その後の歴代の藩主は、今回展示する「胞輪天神画像」をはじめ、積極的に天神関係資料の収集を行うとともに、領内においても天神信仰の振興を図ることになりました。
 加賀藩の茶道は、藩祖利家の時代に始まり、以降、歴代藩主へその嗜好は受け継がれ、茶道具も多く揃えられました。金沢は、東京、京都と並んで、お国もの(その土地で出来たもの)だけで茶会を開くことが出来ると言われますが、これも藩政時代から育んできた文化的土壌の賜物と言えるでしょう。本特集では、前田家の家紋である梅を配した「玳皮盞天目茶碗(梅花天目)」、孫六の銘を持つ「古瀬戸茶入」などを展示します。
 これらの作品を通して、新たなる年の始まりを感じていただければ幸いです。

番 号 名 称 作 者 員 数
1 胞輪天神画像   1幅
2 菅公画像 讃大乗篤諄 1幅
3 渡唐天神像 月僊 1幅
4 縄敷臨水天神画像    1幅
5 北野神前開眼菅公画像    1幅
6 縄敷天神画像    1幅
7 寿老・鶴図 佐々木泉景 3幅
8 女三十六歌仙色紙雉図   6曲1双
9 瑪瑙石硯   1面
10 破月起雲硯   1面
11 七宝硯屏   1基
12 唐物塗箔入硯屏   1基
13 青貝五角軸筆   1本
14 象牙朱塗軸筆   1本
15 阿蘭陀筆軸(高麗塗軸筆)   1本
16 瑪瑙石獅子筆架   1個
17 銅寝獅子筆架   1個
18 銅獅子筆架   1個
19 象牙獅子文鎮   1個
20 銅玉取獅子文鎮   1個
21 銅福禄寿文鎮   1個
22 銅蟹文鎮   3個
23 銅鍍金翡翠形水滴   1個
24 白高麗上手水入   1個
25 銅兎水入   1個
26 古瀬戸茶入 銘 孫六   1口
27 玳皮盞天目茶碗(梅花天目)   1口
28 名物 尼ケ崎台   1基
29 茶壷 銘 春の日   1個
30 秋野歌書蒔絵小硯箱   1合
31 砂張銅鑼 魚住為楽 1個
32 青貝梅図香盆   1枚
33 村梨子地唐松唐草御紋蒔絵十種香箱   1合
34 老松蒔絵硯箱 清水九兵衛 1合
 
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