特集 ガラスのきらめき / 工芸   

 
第5展示室
  平成21年6月5日(金)〜7月20日(月・祝) 会期中無休     
 ガラスの起源は、紀元前の古代メソポタミアやエジプトにさかのぼります。その美しさゆえに、また、化学知識と技を極めた職人のみが作り得ただけに「秘法」ともいわれたガラスの製造技術。
しかし、高度な技術や多彩な技法が用いられるようになった今日でも、ガラス器ができるまでの基本的な流れは、昔とさほど変わりません。
 珪石などを混ぜ合わせ、摂氏1400度まで熱を加えてどろどろに溶かします。熱を加えたガラスは比較的簡単に形を変えることができ、目的に合わせて、型を利用したり、空気を吹き込んだりして成形します。成形後は、熱いうちに装飾し、完成するものと、ゆっくり冷ましてからカットや彩色を施すなどして装飾し完成させるものとにわかれます。
 ガラス工芸は、世界各地でいろいろな成形・装飾技法がガラスに独特の表情を持たせるために使われてきました。そのことは、ガラス工芸の様々な技術の発展につながり、やがて、我々の日常まで続く豊かなガラスの暮らしを実現させてきました。人類の手でガラスが作られるようになってから、4000年あまり。常に人々を魅了し続けづけてきたその宝石を思わせる「ガラスのきらめき」の世界を、今回は主に16世紀から20世紀にかけてヨーロッパで制作された作品でお楽しみください。
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分野
作家名
作品名
制作年
展覧会等
1 ガラス ペルシア エナメル彩アラビア人物文薔薇水瓶 18C  
2 ガラス ヴェネツィア スルタン・マーリク・ウマイヤード・ダーウッド銘鶴首瓶写 1870  
3 ガラス ヴェネツィア エナメル彩コンポート 1520頃  
4 ガラス ヴェネツィア レース・グラス蓋付大坏 16C  
5 ガラス ボヘミア ゴールドサンドイッチグラス狩猟文坏ワイングラス 1730頃  
6 ガラス ボヘミア ゴールドサンドイッチグラス草花文坏 1760頃  
7 ガラス ボヘミア ゴールドサンドイッチグラス狩猟文坏 1730頃  
8 ガラス ボヘミア/イグナッツ・プライスラー シュバルツロット人物文坏ワイングラス 1725〜30  
9 ガラス ボヘミア シュバルツロット動物文坏 1730頃  
10 ガラス ボヘミア/ハインリッヒ・ベルクマン シュバルツロット鹿文坏 1890頃  
11 ガラス ボヘミア 白被カットエナメル金彩銀脚コンポート 1840頃  
12 ガラス ボヘミア 白被カットエナメル金彩銀脚貝形器 1830頃  
13 ガラス ボヘミア/カメニツキー・シェノフ・ガラス学校 銀黄着彩カット蓋付大坏 1920〜30  
14 ガラス ボヘミア/カメニツキー・シェノフ・ガラス学校 銀黄着彩カット蓋付大坏 1920〜30  
15 ガラス ドイツ ルビーガラス瓶 1680頃  
16 ガラス ドイツ エナメル彩選挙侯文フンペン 1606  
17 ガラス オーストリア/ロブマイヤー社 エナメル彩水注 1870頃  
18 ガラス オーストリア 黒幾何学文リキュールセット 1920頃  
19 ガラス スペイン エナメル彩狩猟文リキュールセット 19C  
20 ガラス イギリス テーブルガラスセット 1840〜50  
21 ガラス アイルランド カットグラスコンポート 1780頃  
22 ガラス イギリス カットグラス蓋物 1780頃  
23 ガラス オランダ 赤縞文タンブラー 16C  
24 ガラス オランダ 青縞文タンブラー 16C  
25 ガラス オランダ 白縞文タンブラー 16C  
26 ガラス オランダ グラヴィール葡萄文把手付瓶 17C  
27 陶磁 久世建二 落下 平成6  
28 陶磁 南雲 龍 風雪の碑 昭和55 第12回改組日展 特選
29 陶磁 南雲 龍 大地悠久 昭和58 第15回改組日展 特選
30 漆工 寺井直次 曙小屏風 昭和38 第10回日本伝統工芸展
31 漆工 三谷吾一 海の詩 昭和63 第20回改組日展
32 金工 関 源司 トンネル 昭和63 第20回改組日展
33 金工 蓮田修吾郎 鋳鋼モニュメント「ある都市空間へ」 昭和55  
34 金工 蓮田修吾郎 鋳鋼モニュメント「ある都市空のために」 昭和55  
35 染織 山田武志 友禅訪問着 清寥々 平成19  
36 染織 吉田淳子 友禅訪問着 静寂の時 平成19  
37 染織 白坂幸蔵 友禅訪問着 夜桜 平成20  
38 染織 澤田谿女 友禅訪問着 実 平成20  
39 人形 斉藤悦子 あじさい 昭和63 第20回改組日展
40 人形 斉藤悦子 月の光に 平成元 第33回日本現代工芸美術展
41 人形 斉藤悦子 COROLLA 平成9 第29回改組日展
42 人形 斉藤悦子 ラ・メールⅣ 平成11 第31回改組日展
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