特集 吉田三郎のあゆみ -ふるさととのつながりを併せて   

 
第4展示室
  平成21年4月25日(日)〜6月1日(月) 会期中無休     

 石川 県を代表する彫刻家の一人である吉田三郎(明治22年/1889〜昭和35年/1962)は、生まれてから今年で120年を数えます。本展では本県のみならず、わが国近代彫刻の写実の名手である吉田の代表作を展示するとともに、得意とした肖像彫刻なども展示し、その足跡をたどります。金沢市出身の吉田三郎は、石川県立工業学校を経て東京美術学校へ進学、大正七年に「潭」が、翌年に「老抗夫」が文展で連続特選し若手彫刻家としてその名を確立しました。男性像を中心とする吉田作品は、初期の頃から巧みな写実表現と、鋭く対象に迫る制作態度から作り出されたるもので、観る者をして確かな存在感と人間性への深い想いをが込められているものであることを印象付けていましょう。
  また吉田は優れた肖像彫刻家として、さらには数多くの動物彫刻をこなすなど多方面に及ぶ作域を示しています。吉田の人となりは、県内外の後進の指導にも熱心にあたるなどし多くの弟子や仲間からも敬慕され存在でもあったようです。
 展示品には今日、県内でも身近に見れる肖像作品を交えるもので、郷土とも繋がりが深かった作家であったことも改めて回顧いただくものです。

 作者名   作  品  名 制作年  初出展受賞  材  質
1 吉田三郎  子供群像  昭和29 ブロンズ
2    〃  波  昭和29 ブロンズ
3    〃  パリーの女  昭和7 ブロンズ
4    〃  豊穣  昭和26 ブロンズ
5    〃       再起  昭和25 ブロンズ
6    〃       俵屋宗達像  昭和和 ブロンズ
7    〃       友禅像  昭和28 ブロンズ
8    〃  寿老人  昭和25 ブロンズ
9    〃       男立像  昭和24  第5回日展 ブロンズ
10    〃       雲に漂う  昭和28 第9回日展 ブロンズ
11    〃  青木外吉像  昭和27   ブロンズ
12    〃       溝淵進馬像  昭和34 ブロンズ
13    〃  高峰譲吉像  昭和31 ブロンズ
14    〃       野口英世像  昭和28 ブロンズ
15    〃  岸加八郎像  昭和36 石膏
16    〃  南喜一像  昭和30 ブロンズ
17    〃       西川外吉像  昭和33 石膏
18    〃  石田一郎像  昭和35 ブロンズ
19    〃  吉田次太郎像  大正10 ブロンズ
20    〃       益谷秀次像  昭和35 石膏
21    〃       試作  昭和21 第2回日展 ブロンズ
22    〃  或る坑夫  昭和17 ブロンズ
23    〃       四高記念碑  昭和32 ブロンズ
24    〃       遊佐幸平像  昭和33 第1回新日展 ブロンズ
25    〃       中村研一像  昭和34 第7回日彫展 ブロンズ
26    〃       辻永 像  昭和35 ブロンズ
27    〃       鈴木翠軒像  昭和36 第4回新日展 ブロンズ
28    〃       金山平三像  昭和32 第13回日展 ブロンズ
29    〃       北村西望像  昭和30 第11回日展 ブロンズ
30    〃       治安回復  昭和19 ブロンズ
31    〃       平和(1)  昭和19 ブロンズ
32    〃       平和(2)  昭和21 ブロンズ
33    〃  駝鳥(1)  昭和35 ブロンズ
34    〃       曠野  昭和36 第37回白日展 ブロンズ
35 木村珪二  遺影  昭和38 第39回白日展 ブロンズ
彫塑 コレクション展示
1 末政哲夫 天窓の上の獅子座 平成17

第59回二紀展 宮本賞

ステンレス
2 山下晴子 SLIDE №5 平成3
3 木下 繁 裸婦(座像) 昭和53 第10回改組日展 ブロンズ
4 坂 坦道 昭和48 第5回改組日展 FRP
5 石田康夫 孤影 昭和63 第20回改組日展 FRP
油彩画コレクション展示
1 鴨居 玲 1982年 私 昭和57
2 鴨居 玲 酔って候 昭和59
3 吉田冨士夫 交霊術・HARP 平8 第50回記念二紀展
 
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