古美術優品選    

第2展示室
   平成21年 Ⅰ期:4月1日(水)〜4月21日(火) Ⅱ期:4月25日(土)〜6月1日(月)  
  石川県立美術館の古美術関係の所蔵品、寄託品はかなりの数にのぼります。そしてその中には久隅守景の《四季耕作図》のように、毎年の展示を楽しみに全国から愛好者が鑑賞に来られる作品も多くあります。第2展示室ではそうした作品群を、毎年少しずつ切り口を変えてサイクルを組んで展示しています。したがって毎回の特集が「優品選」なのですが、今回敢えて「優品選」をタイトルとしたのは、特集を組む視点ではなかなか展示の機会が少ない作品を選んで展示するという考えによるものです。
  展示作品を2点紹介しましょう。まず桜の季節にちなんだ絵画として《松浜図》屏風を挙げます。松林をともなう海浜風景に行き交う舟をあしらう構図は、住吉、天橋立、三保などの名所と関連して、室町から江戸時代屏風絵の定番となっています。今回展示する作品は、桜を描き季節を限定している点が注目されます。作者は18世紀の漢画も学んだ、やまと絵系絵師と考えられます。もう1点は表紙に紹介した《青貝柳水鳥図角盆》です。鷺、蓮、柳などの吉祥モチーフを、黒漆地に貝を切って精巧に表現しています。箱には小堀遠州の書があり、前田家に伝来した作品です。
 
番号
指定 作品名 作者名 など 年代 展示期間
1
  管弦舟遊図 板谷慶舟 江戸18世紀  
2
  松浜図   江戸18世紀 Ⅰのみ
3
県文 群猿図 円山応挙 江戸18世紀 Ⅱのみ
4
  遊楽図   江戸17世紀  
5
  郭子儀・花鳥図 狩野栄信 江戸19世紀  
6
  千鳥蒔絵硯箱 清水九兵衛 江戸17世紀  
7
  蒔絵十二支図硯箱 伝 五十嵐不尽 江戸17世紀  
8
  蒔絵象嵌象図提箪笥 小川破笠 享保6  1721  
9
  蒔絵螺鈿絵替盆 尾形光琳 江戸18世紀  
10
  短刀 無銘正宗 正宗 鎌倉14世紀  
11
  刀 銘加州住藤原家次 家次 室町16世紀  
12
  刀 無銘 家次 室町16世紀  
13
  刀 銘勝光 勝光 室町16世紀  
14
  真鍮銀象嵌梅柳文鐙   桃山〜江戸 17世紀  
15
  銀象嵌水車文鐙 勝国 天和元 1681  
16
  祥瑞二段捻鉢   明17世紀 Ⅰのみ
17
  呉須染付魚龍文鉢   明17世紀 Ⅰのみ
18
県文 存星梅竹双鳥図盆   明16世紀 Ⅰのみ
19
  存星花鳥輪花盆   明16世紀  
20
  青貝柳水鳥図角盆   明16世紀  
古九谷 4月1日〜6月1日
番号
 作品名
1
県文 色絵布袋図平鉢
2
県文 色絵鳳凰図平鉢
3
県文 色絵鶉草花図平鉢
4
県文 色絵鶴かるた文平鉢
5
県文 色絵百花散双鳥図平鉢
6
県文 青手樹木図平鉢
7
県文 青手桜花散文平鉢
8
色絵牡丹文平鉢
9
青手牡丹図平鉢
10
青手老松図平鉢
11
色絵石畳双鳳文平鉢
12
青手葡萄図平鉢
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