彫刻 特集 「モデリングと素材との対話」 | 第4展示室 |
平成22年1月4日(日)〜2月7日(月) 会期中無休 |
彫刻は素材と技法によってモデリング(塑造)とカービング(彫刻)に大別されます。 モデリングによる制作では、粘土や石膏で原型を作り、型をとって、ブロンズを代表とする別の素材に置換えて作品とするのが一般的です。 原型制作において、可塑性の高い素材を用いることが多くみられるモデリングは、制作の意図を充分に反映するために、また作品化のための適切な素材選びと、材質の魅力を活かした作品作りのために、制作過程において素材との対話を重ね、高度な工芸的技法や経験が要求されるものといえましょう。 今回の展示は原型制作から作品化における素材と材質へのこだわりに注目し、「蝋型鋳造 —原型の触感」、「ブロンズ —風格ある存在感」、「frp —自由な空間創造」、「セメント —独自の存在感」、「石 膏 像 —塩辣な素材」、「クレイ ワーク —陶造形と彫刻」、「乾漆 —漆の色と艶」、「テラコッタ —陶製塑像」の各テーマを設け、館蔵のモデリング制作による彫刻作品のなかから、特に素材性についてその特性を発揮している作品を中心として構成しました。 |
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№ | 作 品 名 | 作 者 名 | 制作年 | 初 出 展 受 賞 | 材 質 |
1 | 栗鼠 | 沼田一雅 | 明治 |
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ブロンズ |
2 | 青銅猿置物 | 沼田一雅 | 明治27年頃 | ブロンズ | |
3 | 文殊菩薩 | 沼田一雅 | 明治 | ブロンズ | |
4 | 女 | 木村珪二 | 昭和元〜昭和5 | 石膏 | |
5 | 虚脱 | 木村珪二 | 昭40 | 石膏 | |
6 | 酉 | 米林勝二 | 昭和〜平成 | 石膏 | |
7 | 裸婦 | 土田実 | 昭和10年代 | 石膏 | |
8 | 波乗り | 山瀬晋吾 | 昭59 | 第16回改組日展特選 | FRP |
9 | 縛 | 坂坦道 | 昭47 | 第4回改組日展 | FRP |
10 | 白銅浮彫「聖歌の碑」 | 蓮田修吾郎 | 昭57 | 第21回日本現代工芸美術展 | ブロンズ |
11 | 軍鶏 | 長谷川八十 | 昭52 | 第31回二紀展 | ブロンズ |
12 | 曲芸師 | 三谷慎 | 昭59 | ブロンズ | |
13 | 山羊を飼う老人 | 吉田三郎 | 昭18 | 第6回新文展 | ブロンズ |
14 | 崩壊 | 木村珪二 | 昭43 | 第11回新日展 | ブロンズ |
15 | 日溜り | 吉田三郎 | 昭26 | 第7回日展 | ブロンズ |
16 | パリーの女 | 吉田三郎 | 昭7 | ブロンズ | |
17 | 春を包む | 矩幸成 | 昭11 | 第1回東方彫塑院展時代賞わかもと賞 | ブロンズ |
18 | 舞姫 | 得能節朗 | 昭59 | 第16回改組日展会員賞 | ブロンズ |
19 | 裸婦(トルソ) | 木下 繁 | 昭39 | 第7回新日展 | ブロンズ |
20 | 晴れた日の退屈な話 | 堀義雄 | 昭41〜42 | ブロンズ | |
21 | 朋友 | 野口嘉光 | 昭34 | セメント | |
22 | 踊る女 | 長谷川八十 | 昭和 | セメント | |
23 | 転生 | 堀義雄 | 昭46 | 第27回二紀展文部大臣賞 | 乾漆 |
24 | 私を捨てないで | 堀義雄 | 昭40 | 第19回二紀展 | 乾漆 |
25 | 内と外の膚 | 堀義雄 | 昭48〜49 | 第28回二紀展 | 乾漆 |
26 | THE PREVAILING WESTER LIES | 木下繁 | 昭58 | 第15回改組日展特選 | ブロンズ |
27 | 風雪の碑 | 南雲龍 | 昭55年 | 第12回改組日展特選 | 陶磁 |
28 | 大地悠久 | 南雲龍 | 昭58 | 第15回改組日展特選 | 陶磁 |
29 | 春の音(1) | 山瀬晋吾 | 平成 | テラコッタ | |
30 | 春の音(2) | 山瀬晋吾 | 平成 | テラコッタ |