展覧会記録コレクション展示室

出前講座

■本展開催の経緯と見どころ
法隆寺               出品リスト

 
  九月に始まった改修工事は、館内の天井やフロアの大部分が取り払われ、収蔵庫などの増設工事を含めて着々と進んでいます。一方でお待ちかねのリニューアルオープン特別展の内容が固まりました。展覧会名称は「法隆寺の名宝と聖徳太子の文化財展」。法隆寺から百件を超える文化財を出品していただきます。
   今回の目玉は何といっても「国宝 玉虫厨子」。法隆寺の特別なご配慮で日本海側では初めての出品となります。歴史や美術の教科書で皆さんもよくご承知のこととは思いますが、今後その見どころや厨子にまつわるいろいろな話をお伝えしていきたいと思います。ほかにも工芸どころ石川を意識して「国宝 黒漆螺鈿卓」や「重要文化財 蜀江錦」など工芸品を中心に仏像や絵画、伎楽面など国宝・重要文化財だけで五十五件を数える超豪華な展覧会となります。

   これまで東京や大阪など各地で法隆寺の展覧会が開かれてきましたが、地方の県立美術館での単独開催は初めてとなります。こうした大規模な展覧会が開催されることになったのには、二つの理由があります。
    ひとつは北陸の地が法隆寺を創建した聖徳太子と深く関わっていたということです。北陸は浄土真宗の盛んな地域で、その信仰の中に聖徳太子への信仰があります。宗祖親鸞が聖徳太子のお告げに導かれ専修念仏の道を選んだといわれており、聖徳太子像を安置する寺院が多いことで知られています。太子への尊崇がこの展覧会につながったものといえましょう。
   ふたつ目は法隆寺と石川県立美術館との関係です。平成十年に開催した「国宝 百済観音」展で多くの入場者を迎え、たくさんの人たちが法隆寺との関わりを深めました。その入場者は大都市名古屋や仙台を凌いでおり、法隆寺関係者の間で石川の熱き思いを感じ取っていただくことになりました。それ以後、法隆寺の見学や友の会による団体鑑賞などに大きな便宜を図っていただくこととなり、いままた石川での開催に積極的に協力をいただくことになったのです。
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■関連行事■
 「法隆寺の名宝と聖徳太子の文化財展」開催までに7回の特別講座を開催します。
 関連イベントの情報を随時更新します。
 
                         関連イベント詳細はこちら

 
 開館時間   午前9時30分〜午後7時(入館時間は午後6時30分まで)
 観 覧 料   一    般     1,300円(1,000円) 
    大 学 生        800円  (600円)
    高中小 生        300円  (200円)   (   )内は20名以上の団体料金
 主   催   石川県立美術館、法隆寺
 共   催   文化庁、NHK金沢放送局、北國新聞社
 後   援   石川県・富山県・福井県・金沢市各教育委員会
 学術協力   奈良国立博物館