展覧会記録


 新春優品選 茶道美術を中心に (古美術)   

 
第2展示室
  平成21年1月4日(日)〜2月11日(水・祝) 会期中無休     
 新春にふさわしい、茶道具を中心に紹介します。金沢は古くより茶道の盛んな土地として知られていますが、特に裏千家が盛んと言われるのは、寛永年間、仙叟宗室が加賀藩に招かれたことによります。やがて、茶道は武士だけの嗜みにとどまらず、庶民へも広がりました。
 代々商家を営んでいた山川家では、幕末の甚兵衛の代より茶道具を収集し、維新後の混乱期に移動した茶道具も求め、一大コレクションを形成しました。
 近代の数寄者のひとりである高橋箒庵(1861〜1937)は、各地の茶会に出向いたことを記し、見聞きした茶道具について詳細に述べていますが、明治45年5月に金沢を訪れた時のことを、こう記しています。 滞在した4日間は、終日書画や什器の中に浸り、めまいしそうなほど眺め、「眼福の百年目とも云う可きか」と。中でも山川家で見た『阿蘭陀白雁香合』については、もっとも難しい首の表現がとても優れており、「天下第一の白雁」と褒め称えることもはばからないと、大絶賛しています。
 本特集では、この『阿蘭陀白雁香合』(石川県指定文化財)のほか、野々村仁清による『色絵梅花図平水指』(重要文化財)などの茶道具と、屏風・能装束など全37点を紹介します。


作品名
 作者
1
色絵梅花図平水指
野々村仁清
2
 
七人猩々図
狩野常信
3
 
古銅柑子口花入
 
4
 
濡鷺釜
 
5
 
松花堂筒角釜
 
6
 
福寿海尾垂釜
初代宮崎寒雉
7
 
書状
小堀遠州
8
 
呉須染付山水図水指
 
9
 
竹茶杓
古田織部
10
 
真如堂手茶入 銘古寺
瀬戸
11
 
熊川茶碗 銘沢辺
 
12
 
狂言袴茶碗
 
13
 
刷毛目茶碗
 
14
 
小井戸茶碗
 
15
 
伊羅保片身替茶碗
 
16
 
黄伊羅保茶碗
 
17
 
御本半使茶碗
 
18
 
伊賀茶碗
銘安座
19
 
萩茶碗
 
20
阿蘭陀白雁香合
デルフト窯
21
 
色絵花笠香合
野々村仁清
22
 
色絵羽子板
 
23
 
古染付張甲牛香合
景徳鎮窯
24
 
宋胡録柿香合
 
25
 
志野桔梗香合
 
26
 
黄瀬戸根香合
 
27
 
和歌扇面画賛
本阿弥光悦
28
 
色絵武蔵野図片口水指
尾形乾山
29
 
蒔絵螺鈿萩図雪吹
尾形光琳
30
 
黒釉蒲公英図茶碗
尾形乾山
31
 
染付銹絵杜若図茶碗
尾形乾山
32
 
色絵雲錦手杯台
尾形乾山
33
 
銹絵雪笹図鉢
尾形乾山
34
 
色絵草花図絵替カ長皿
尾形乾山
35
花鳥図屏風
 
36
 
能装束 色変カ鶴菱文唐織
 
37
 
能装束 茶地黄紺白萌黄金重菊文唐織
 
古九谷
 
青手桜花散文平鉢 古九谷  
   
青手松竹梅文平鉢 古九谷
 
   
青手椿図平鉢 古九谷
 
   
青手老松図平鉢  古九谷
 
   
色絵松樹図平鉢 古九谷
 
 
色絵鶴かるた文平鉢 古九谷
 
   
色絵海老藻文平鉢 古九谷
 
 
色絵布袋図平鉢 古九谷
 
 
色絵鳳凰図平鉢 古九谷
 
 
色絵百花散双鳥図平鉢 古九谷
 
   
色絵花鳥図九角平鉢 古九谷
 
 
青手樹木図平鉢 古九谷
 
◎:重要文化財、 □:石川県指定文化財

  前のページへ