10月28日(木)〜11月23日(火・祝) 会期中無休
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●特別陳列 彫刻家 清水良治展

 昭和10年、愛知県に生まれた清水氏は、35年に金沢美術工芸大学彫刻専攻を卒業し、彫刻家として本格的な活動を開始します。翌36年にはすでに新制作展で新作家賞を受賞し、37年も連続して受賞、47年には会員に推挙され、早熟の才能を開花させています。そして師、柳原義達との出会いによって、その造形表現はさらに深められました。また師がデッサンの虫であったように、清水氏も人体を納得のゆくまで何度もデッサンして、自己の感動を彫刻に定着させ、新たな作品における創造の糧としていったのです。

 清水氏の作風は、終始一貫して人体であり、スペインの文学性をモティーフにした人体彫刻が70年代後半から現れはじめ、氏の作風に彩りを添え、作風が多様化して現在に至っています。また造形の本質と真正面に対峙し、真実の造形論を打ち立てています。俗なるものに流されない氏のこのような姿勢は、日本では数少ないものと思われます。

 一方、清水氏は、こうした作家活動とともに、永年母校・金沢美術工芸大学で教鞭をとり、後進の育成に努め、平成13年退官されています。

 本展では、清水氏の新制作展出品の代表作を中心に、作者の心に残るデッサンもあわせて展示し、その造形の世界をご覧いただこうとするものです。



牛骨と子供 1986



戦争  2003

清 水  良 治(しみず りょうじ)氏 略 歴
昭和10 (1935)
12月16日、宝飯郡音羽町に生まれる
35 (1960)
金沢美術工芸大学彫刻専攻卒業
36 (1961)
新制作展 新作家賞受賞
37 (1962)
新制作展 新作家賞受賞
47 (1972)
新制作展会員推挙
50 (1975)
第10回昭和会展 昭和会賞受賞
56 (1981)
第12回中原悌次郎賞 優秀賞受賞
61 (1986)
大阪南港道彫刻作品 優秀賞受賞
第10回須磨離宮公園現代彫刻展
  東京国立近代美術館賞受賞
平成 8 (1996)
第8回神戸具象彫刻大賞展 佳作賞受賞
12 (2000)
第23回石川テレビ賞受賞
13 (2001)
金沢美術工芸大学退官
講演会 「私の歩んできた道(仮題)」(講師・清水良治氏)は11月14日(日)午後1時30分〜
会場 当館ホール、聴講無料
 ◆観覧料=一般350円 (280円) 大学生280円 (220円) 高校生以下無料
                    (  )内は20名以上の団体料金
*常設展観覧料に含まれます。
 
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