平成12年4月22日(土)〜5月21日(日)

会期中無休 午前9時30分〜午後5時(入場は午後4時30分まで)

◆講演会
  ホールにて  午後1時30分より 
4月23日(日)
ヨーロッパにおける日本美術のあこがれとランゲン・コレクション
 
講師 慶応義塾大学教授 河合正朝氏
◆土曜講座
  講義室にて  午後1時30分より 
5月6日(土)
ランゲンコレクションと日本の絵画 北春千代学芸第一課長
5月20日(土)
ランゲン夫妻の「人物の目差」を想って 北澤寛 学芸主任
◆列品解説
  展示室にて  午前11時より (観覧料必要)
4月30日(日)
村瀬博春 学芸主任  
5月7日(日)
北澤 寛  学芸主任  
5月14日(日)
北春千代 学芸第一課長  
5月21日(日)
高嶋清栄 学芸専門員  

普賢延命菩薩像 鎌倉(部分)


◆主 催=石川県立美術館/朝日新聞社/北陸朝日放送
◆後 援=ドイツ連邦共和国大使館
◆協 讃=トヨタ自動車株式会社  ◆協 力=日本航空

◆観覧料=一般900円(750円) 大学生600円(450円) 高中小生300円(200円)
         2階常設展示室を含む全館の観覧料金 ( )内は20名以上の団体料金



大日如来坐像 南北朝

扇面流図屏風 宗達派 江戸 (部分)


和歌色紙 本阿弥光悦書・俵屋宗達絵 江戸


趣 旨
 ドイツのビクトル・ランゲン氏(1909〜90)は自動車の懸架装置の発明で知られる事業家で、美術愛好家としての造詣も深く、戦後、特許収入をもとに収集を始め、一代で西洋、東洋、日本にわたる六百点余りの美術コレクションを築き上げました。
 コレクションのほぼ三分の二を占める日本美術は、奈良から平安、鎌倉、室町、桃山、江戸時代にいたる彫刻や絵画を主とするもので、それぞれに結う品を数えますが、とりわけ鎌倉から南北朝にかけての仏教絵画や仏像をはじめ、室町時代の水墨画、琳派や狩野派などの近世絵画に注目すべき作品が多く含まれます。
 これらランゲン氏収集の日本美術は、一昨年秋のケルン東洋美術館をかわきりに、昨年春までチュービンゲン、ハンブルグなどドイツ国内各地で大々的に展示され好評を博しました。本展は、ヨーロッパでの開催を機に収蔵作品を日本で紹介したいというランゲン家の強い希望により実現したもので、ドイツでの内容をさらに精選し、重要文化財級の作品を含む70余件を本邦初公開いたします。
 わが国の古代から中世、近世にわたる一貫した流れをたどり得る欧州随一の日本美術コレクションであり、そこにはランゲン夫妻の眼を通してヨーロッパにおける日本美術への理解もうかがわれます。また、日頃知る機会の少ない海外にある日本の美術品に触れる格好の機会でもあります。どうぞご期待ください。

-歌仙-首本歌仙絵断簡 鎌倉

勢至菩薩像 鎌倉

騎獅文殊図 雪舟等楊 室町

波舟図扇面 宗達派 江戸


【主な出品作品】      
僧形坐像 木造彩色 1躯 平安時代
地蔵菩薩立像 木造彩色 1躯 鎌倉時代
獅子像 木造彩色 1躯 鎌倉時代
神護寺経(魔じょう乱経) 紺紙金泥 1巻 平安時代
阿弥陀聖衆来迎図 絹本著色 1幅 鎌倉時代
虚空蔵菩薩像(求聞持虚空蔵) 絹本著色 1幅 鎌倉時代
仏涅槃図 絹本著色 1幅 鎌倉時代
両界曼荼羅図 絹本著色 2幅 室町時代
水月観音図 絹本著色 1幅 室町時代
拾得図扇面 絹本墨画 1幅 室町時代
瓜茄子図 式部輝忠筆 紙本著色 1幅 室町時代
牧牛図団扇 紙本墨画 1幅 桃山時代
牧牛図 元伯筆 紙本墨画 1幅 桃山時代
秋草図 伊年印 紙本著色 1幅 江戸時代
四季草花図屏風 紙本金地著色 6曲1双 江戸時代
孔子・麒麟・桐に鳳凰図 狩野常信筆 絹本著色 3幅 江戸時代
波涛水禽図屏風 紙本金地著色 6曲1双 江戸時代
源氏物語図屏風 紙本金地著色 6曲1双 江戸時代