4月22日(日)〜5月20日(日) 会期中無休
              
会期中の土曜日は午後8時まで開館
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●生誕100年 高光一也の画業 −モダンの煌めき−

第7・第8・第9展示室



緑の服 日本芸術院所蔵

緑の服 1970
日本芸術院蔵
 明治40年(1907)1月4日に、金沢市北間町に生まれた高光一也氏は、終生郷里にあって、優れた資質と飽くなき研鑽、たぐいまれな探求心とにより、戦後日本の洋画壇を代表する画家の一人として活躍しました。追い求めたものは、健康美あふれる女性像であり、昭和61年に亡くなられるまで、具象と抽象の相克による変転極まりない戦後の美術界にあって、生涯進取の気風を持って大胆に画業を展開し、見事な足跡を残されたのでした。

 また高光氏は、金沢美術工芸大学教授、石川県美術文化協会理事長・顧問、石川県美術文化振興協議会委員などを歴任され、本県の美術教育や文化振興に多大の尽力をなされました。石川洋画壇の重鎮として比類ない存在であったといえます。

 本展は高光一也氏の生誕百年に際し、個人ならびに各美術館・機関に所蔵される代表作と、芸術形成にあたり深く関わった師中村研一、暁烏敏、父高光大船らの作品と資料、戦後草創期の金沢美術専門学校で共に後進を指導した風景画の先達小絲源太郎、そして同世代の人物画家で戦中戦後に相関した歩みをうかがわせる小磯良平・宮本三郎らの作品を交え、高光氏の60年の創作の軌跡をご覧いただくものです。


ビザンチン回想 金沢美術工芸大学蔵

ビザンチン回想 1977
金沢美術工芸大学蔵

高光一也(たかみつ かずや)氏 略 歴
明治40(1907)
1月4日、金沢市北間町イ50に、真宗大谷派専称寺住職高光大船の長男として生まれる。
大正14(1925)
石川県立工業学校図案絵画科卒業
在学中、岸田劉生の率いる草土社に傾倒する。
昭和4 (1929)
暁烏敏の紹介で中村研一に師事する。
7 (1932)
第13回帝展に「兎の静物」が初入選。
12 (1937)
第1回新文展で「藁積む頃」が特選。
16 (1941)
陸軍報道班員として徴用され、海音寺潮五郎らとインドシナ半島に派遣される。
21 (1946)
金沢美術工芸専門学校(現、金沢美術工芸大学)開校。創設に参加し、翌年講師となる。
22 (1947)
第3回日展で「みなみを想ふ」が特選。
29 (1954)
フランスに留学。30年夏に帰国。
30 (1955)
金沢美術工芸大学教授に就任。
33 (1958)
日展会員となる。
38 (1963)
第6回新日展で「収穫」が文部大臣賞受賞。
44 (1969)
金沢美術工芸大学を退官。名誉教授となる。
46 (1971)
日展出品作「緑の服」等により、芸術院賞受賞。
54 (1979)
日本芸術院会員となる。
58 (1983)
石川県立美術館開館に際し、自作油彩画106点、水彩画30点を寄贈。
61 (1986)
文化功労者に選ばれる。
11月12日逝去(79歳)。金沢市名誉市民。

同時開催の企画

 美の至宝 芸術院会員名品展

  −日本芸術院所蔵作品を中心に−
(第4展示室)
 高光一也とエコール・ド・金沢     (第3展示室)
 特別公開 重要文化財「百工比照」
 (前田育徳会展示室)

関連企画

  講演会  4月22日(日) 午後1時30分
  「師 高光一也の思い出」
   講師:藤森兼明氏(洋画家)
            聴講は無料です。
 ◆観覧料=一般1,000円 (800円) 大学生600円 (500円) 高中小生300円 (200円)
                    (  )内は20名以上の団体料金
 
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