第7・8・9展示室  華麗なる17世紀ヨーロッパ絵画展
                    会期:7月22日(金)〜8月21日(日) 会期中無休  

 

 
  ポーランドのヨハネ・パウロ2世美術館が所蔵するバロック絵画50点を紹介することとなりました。同館には、科学者カロル=ポルチェンスキー一家が収集した宗教画、歴史が、肖像画、静物画、風景画など、印象派までの美術史600年にわたるヨーロッパ絵画約450点が寄贈されています。本展では、そのなかでも、17世紀の絵画に焦点を当て、イタリア、スペイン、フランドル、オランダ、フランスといった国において、それぞれ特徴ある美術様式を発展させた画家たちの作品を展示します。

 日本では江戸時代にあたる17世紀は、ヨーロッパでは“バロック時代”とされています。ルネサンス、マニエリスムに続いて、イタリアに始まり、各国に広がっていったバロック様式は、ダイナミックな構図、劇的なドラマ性を感じさせる明暗法や色彩などが特徴です。また、この時期、反宗教改革の動きが活発だったスペイン、フランス、フランドルなどでは、王侯貴族やカトリック教会がパトロンだったため、宗教画や神話画が制作されます。これに対して、新教の国オランダでは、市民階級の台頭によって、肖像画、静物画、風景画などが発達しました。地域や宗教によって、描かれる題材が異なってきたのも興味深いことといえるでしょう。

 
本展では、イタリアのカラヴァッジオ工房やフランドルのルーベンス工房、オランダのレンブラント、スペインのベラスケス、ムリーリョなど巨匠たちの作品が出展されます。彼らが、自然と人間、歴史と神話を媒体とし、豊かな想像力と卓越した技法で描き出した重厚な絵画表現を心ゆくまでご覧下さい。


 

主な出品作品
 レンブラント 襞襟をつけた女性の肖像
 ロイスダール 森の水飲みの場の牛
 チッタディーニ ソマーリア公爵夫人の肖像
 サンドラールト レンドロスの死
  ◆観覧料=一般大人1,100円(900円)・高大生700円(500円)・小中生500円(300円)
        (  )内は20名以上の団体料金/石川県立美術館友の会会員は会員証掲示により団体料金
  連絡先 金沢市香林坊2−7−15  北陸中日新聞事業部  電話 076-233-4642