花鳥の美  
前田育徳会尊經閣文庫分館
 平成27年 7月24日(金)〜9月8日(火) 会期中無休


 今回は、「鳥画帖」と「鷹狩図絵巻(夏の巻)」を展示します。4月から6月にかけて開催した企画展「加賀前田家 百万石の名宝」では、8年ぶりに重要文化財「百工比照」の大半を公開しました。鑑賞者のアンケートに、その素晴らしさに感動されたとの声がたくさんありました。これは加賀藩五代藩主前田綱紀が、文化や産業の振興のために収集・整理・分類した工芸全般にわたる資料の集大成ですが、このように徹底した方針のもとに収集するという前田家のスタイルが、今回展示する「鳥画帖」にも反映されているように思われます。江戸時代の半ばの博物学的関心への高まりから、大名の間では緻密な写生図による図譜が求められるようになります。ことに鳥に対する関心が高まり、珍鳥をはじめとした鳥類の写生図は、大名たちの興味を満たすものとして重宝されました。この「鳥画帖」には鶴・雁・鴨をはじめとした様々な鳥類の姿に、木々や草花や水辺の景とともに、克明な観察に基づく緻密で正確な博物学的描写により、鳥類が77種、草花が14種収められています。また、徳川幕府代々の将軍が鷹狩を好んだことから、前田家においても重要な行事となりましたが、加賀藩の御用を務めた六代梅田九栄が描いた「鷹狩図絵巻」には、鷹狩の光景が四季おりおりの風情を織り交ぜながら極彩色で流麗に描かれています。

No. 作 品 名 作 者 名 制作年代
1 鷹狩図絵巻(夏の巻) 六代梅田九栄 江戸18世紀

2

鳥画帖   江戸18世紀
3 蝶蒔絵面箱   江戸18世紀

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