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学芸員コラムColumn

2019年1月7日展覧会#39 県工は最古の工業学校

板谷波山《少年少女像》石川県立工業高等学校蔵

企画展「石川近代美術の100年」関連連載その1

 県内では「県工」の呼び名で知られている石川県立工業高等学校。実は日本最古の公立工業学校であったことを知っていましたか?現在でこそ機械システム科、電気科などを擁し、「工業を学ぶ高校」として認識されていますが、明治20年の開校当初は「専門画学部」「美術工芸部」「普通工芸部」からなる、「美術工芸を学ぶ学校」でした。その意味では明治22年開校の東京美術学校(現東京藝大)よりも歴史ある学校といえます。
 創立に尽力し初代校長となったのは、佐賀藩出身の納富介次郎です。金沢に次いで富山工芸学校、香川県工芸学校、佐賀県立有田工業学校の独立開校に尽力するなど納富の功績は、日本の教育行政において多大です。石川においても、中央の画壇で活躍する実力者を教員として招き、石川の美術レベルを向上したことは特筆に値します。(学芸専門員 前多武志)

 

 

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