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学芸員コラムColumn

2015年10月11日展覧会#3 松尾芭蕉の忌日

山中温泉

©石川県観光連盟

本日、10/12は江戸時代の俳人、松尾芭蕉の忌日です(本来は旧暦なので日がずれますが)。当館では、《温泉頌山中の句》(県文)を展示中(10/25まで)。

これは芭蕉が元禄2年7/27から8/4まで、石川県の山中温泉に逗留した時に、14歳の宿の若主人に「桃妖」の俳号とともに
 やまなかや 菊はたおらし ゆのにほひ
と詠み、染筆して贈ったものです。
法華経の文言を書いた菊の葉から滴る水を飲んで不老不死になった菊慈童の故事とからめて、山中温泉の薬効を称揚するとともに、若い主人を菊慈童に見立てているのでしょう。主人はきっと紅顔の美少年だったのでは・・・?
現在の山中温泉の総湯「菊の湯」は、この句に基づいて名付けられているそうです。
なお、上述の故事を主題とした、伝五十嵐道甫《蒔絵菊慈童図薬籠箱》(県文)も展示中。ぜひあわせてごらん下さい。

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